インタビュー記事

「諦めるは明らかになること」HSS型HSPが考える自分らしく居られる場所とは

まずは、インタビュー動画をチェック!

 

今回インタビューしたのは、代表のつむぎさんと共にもこもこのイラスト制作に携わるまゆさん。幼少期からイラストを描いたりモノづくりが大好きだった彼女が描くイラストは、柔らかく温かい雰囲気が印象的。

今でこそ自分の得意や好きなものを活かして仕事をすると覚悟を決めたまゆさんですが、そう決意するまで長くて苦しい時間を過ごしました。

「自分がHSP気質だと知ってからも、この気質をどう活かせばよいのかよく分からなかったし、HSP気質の自分を受け入れることが出来なかったんです。この気質をどうにか変えたいと無理したこともありました」

まゆさんプロフィール

飲食店や店舗店長などさまざまな職種を経験後、もこもこと出会う。もこもこ運営ではイラスト制作を担当し、日々心に響くイラスト制作を心がけている。

やもちゃんプロフィール

病棟・クリニックにて約8年の看護師経験を経て、現在はインタビューライターとして活動中。もこもこと出会い、HSS型HSP気質であると認識し救われた一人。

周りの人と何かが違う。社会不適合者な自分に悩む

やもちゃん
やもちゃん
現在フリーランスとして活動しているまゆさんですが、以前はどのようなお仕事をしていたのですか?
まゆ
まゆ
直近だと、漫画喫茶の店長や営業マン、あとは飲食店で接客業をしていました。
まゆ
まゆ

一番長く勤務していたのは、飲食店。人と接したり話をしたりするのが好きだったので、楽しく仕事をしていたのですが、就業後の疲れが尋常じゃなくて……。

休日はベッドから起き上がれないほどでした。

やもちゃん
やもちゃん
他の人より疲れやすいと感じていた?

まゆ
まゆ
そうですね。仕事終わりは泥の様に眠って、出勤時間になったら起きての繰り返し。

同僚は仕事終わりに飲みに行ったり遊びに行ったりしていたのですが、そんな元気はなかったですし、真剣に週休2日制じゃ足りないって思ってました。

まゆ
まゆ
先輩や上司に疲労が取れないことを相談しても苦笑いされながら「そんなんじゃ生きていけないじゃん」と言われる始末。

皆が当たり前に出来ることができない自分は、社会不適合者なんだなって悩んでました。

やもちゃん
やもちゃん
その状態でお仕事するのは、つらいですよね。HSPという言葉を知ったのは、この頃でしょうか?

まゆ
まゆ
そうですね。とあるYouTuberの方がHSPについて発信をされていて、そこでこの気質を知りました。

まゆ
まゆ
特に刺激に敏感で疲労が蓄積しやすい点や人の感情や気持ちの変化を敏感に感じ取ろうとする点などが自分に当てはまると感じましたね。

HSPと知ったけど、どうすればいいか分からない

やもちゃん
やもちゃん
HSPと気付いてから、ご自身の行動に変化はありましたか?

まゆ
まゆ
まったく(笑)自分はHSP気質だから周りと違うと感じていたんだと知ってホッとした面もあったのですが、気質の活かし方や受け入れ方が分からなかった。

まゆ
まゆ
だから、気質を知ったとしてもそれを今の環境に活かしていこうとはすぐには思えなかったんですよね。

やもちゃん
やもちゃん
なるほど……。

まゆ
まゆ
ちょうどこの頃、漫画喫茶の店長として転職したタイミングだったのですがここでは本来の自分とはまったく違うキャラクターを演じてた。

ツラいなどの弱音を吐かず、周りから言われたことをただ淡々と笑顔で引き受けていました。

やもちゃん
やもちゃん
気質を活かすというよりか、以前よりも隠してますよね……?
まゆ
まゆ
まさしく(笑)前職から引き続き無理して働いていたので、自宅では抜け殻のようになっていました。

ですが「こんな自分を変えたい」という気持ちから、未経験の分野に飛び込めばこの気質を変えられるのでは?と思い立ち、営業職に転職することにしたんです。

やもちゃん
やもちゃん
え!?(笑)
まゆ
まゆ
びっくりしますよね(笑)気質を変えよう、自分を変えようともがいていたんです。でも、この経験が自分の気質を受け入れるきっかけになりました。
まゆ
まゆ
製品を売るために一日に数百件の営業メールを送信したり、プレゼンをするため客先へのアポイントを取ったり……。

逃げ出したい気持ちを抑えてなんとかノルマをこなしたのですが、そこで「あぁ。もう無理やり頑張るのやめよう」って思ったんです。

環境がすべて、自分らしく居られる場所を探して

やもちゃん
やもちゃん
踏ん切りがついたみたいな感じですか?
まゆ
まゆ
はい。自分に合わない環境で無理するのを諦めようって。諦めるってマイナスな印象に受け取られてしまうことが多いですが、語源は「明らかになる」という意味なんです。

まゆ
まゆ
自分の気質を変えたり苦手なものに取り組むんじゃなくて、諦めて得意なことをしていこうって思えたんです。

やもちゃん
やもちゃん
自分の苦手が明らかになるから、諦められる。

まゆ
まゆ
そう!ただ、自分はこれが苦手なんだと明らかになっただけ。

まゆ
まゆ
わたしの場合は、ノルマなどただひたすらに数をこなす仕事は向いていない。

人と関わるのは好きだけれど、長時間一緒に居たり大人数と会うのは向いていない。苦手なことに無理して取り組んでも苦しくなるだけだって心から思えたんです。

やもちゃん
やもちゃん
自分を受け入れられたんですね。

まゆ
まゆ
そうですね。逆に自分の好きなことはなんだろうと考えたときに気付いたのが、イラスト制作やモノづくりでした。

それなら今後は自分が好きなことや得意なことを仕事にして生きていこうと考えられるようになった。

そんな風に考えが変わったタイミングで、出会ったのがもこもこでした。

やもちゃん
やもちゃん
自分の好きに気付いたとき、自分らしく居られる場所を見つけたんですね。

まゆ
まゆ
ご縁って本当にあるんだなと感じました。わたしにとってもこもこは、自分らしく居られる場所。

運営メンバーの前でなら、自分の弱みも苦しかった過去も見せられます。それは、彼ら自身もHSP気質を持ち、傷つき苦しみながらも前進しようとしている人たちだから。

まゆ
まゆ
自分をさらけ出しても受け入れてくれる人や場所があることは、心強いですし自分らしく生きていくためにも必要だと感じています。

やもちゃん
やもちゃん
運営メンバーのほとんどがHSP気質を持っているからこそ、苦悩を分かり合えますし、話すことで励まされますよね。

やもちゃん
やもちゃん
もこもこの活動を通して、HSP気質を持つ方に伝えたいことはありますか?

まゆ
まゆ
自分がいる環境で、花が咲くかそうでないかが変わってくるので、自分が生きやすくなる環境を知って欲しいなと思います。

まゆ
まゆ
あとは、自分の苦手に無理に取り組もうとしなくても、あなたが好きなことで喜んでくれる人はきっといるはず。

自分を否定せず、ありのままの自分を受け入れてほしいですね。

やもちゃん
やもちゃん
ありのままを受け入れてくれる場所があるだけでも、気持ちが救われますよね。引き続き、ツラくなったら戻ってこれる場所を作り続けていきましょうね!