「アルバイトがなかなか続かない」
「自分に向いているアルバイトがわからない」
HSPは物事を深く考える・疲れやすいなどの気質から、アルバイトの中でも向いているもの、そうでないものがあります。
この記事では
- HSPに合ったアルバイトの選び方
- HSPに向いているアルバイトの見つけ方
- HSPがアルバイト選びで失敗しないためのポイント
について解説します。
アルバイトは、仕事ほど責任の重さはなく比較的気軽に仕事に取り組めるのがうれしいところ。いろいろチャレンジしていくうちに、自分に向いてるアルバイト・仕事の傾向が見えてきます。
この記事を参考にして、ぜひ自分に合ったアルバイトを見つけてみてくださいね!
HSPに向いているアルバイト選び7つのポイント
HSPに向いているアルバイトのポイントは次の点です。
- 人の心に寄り添う仕事
- 1人の時間を確保できる職場
- 細やかで正確さを求められる仕事
これはHSPの4つの特徴「DOES」が影響していると考えられます。
HSPを提唱したアメリカの心理学者アーロン氏によるHSPの特徴「DOES」
これらの特徴を踏まえた上で、HSPがアルバイト選びで失敗しないために押さえておきたいポイントを7つお伝えします。
①自分のHSPの種類を知ること
HSPは環境や性格などの後天的なものではなく、先天的な気質。生まれもった特性です。
HSPには実は4つのタイプがあります。
「刺激に対しての行動特性が強い・弱い」「刺激に対して敏感に反応する・しない」の視点により4つに分類されます。
自分がどのタイプか知りたい方は、以下の記事で診断してみましょう!
≫【5分でHSP診断】HSP気質か簡単セルフチェック!自分の繊細さがわかる
≫【徹底解説】HSPとは?特徴・診断方法・発達障害との違いなど【繊細なあなたへ】
HSPの中でも自分がどのタイプなのかを知ることで、自分の特性をより理解できます。自分を客観的に理解できるようになると、自分にはどんなことが向いているのか、逆に向いていないのか、避けた方がいいのかなどが分かり、アルバイト選びで失敗する確率が減っていきます。
②HSPの強みを活かせる仕事
HSPの弱点だと思われる部分をカバーしつつ、非HSPより長けている特徴を強みとして活かせる仕事が向いています。
具体的な強みは以下の点。
- 共感力に優れている
- 相手への配慮が得意
- 些細な変化に気づく
- 五感が鋭く、感情表現が豊か
- 危機管理能力に優れている
- 全体を見渡し足りない点を補える
「些細なことを気にしてしまう」ネガティブな面の気質は、些細な変化に気づく、相手への配慮ができるなどポジティブに変換できます。
「敏感で疲れやすい」気質は、危険を察知する危機管理能力にすぐれている面につながります。
ネガティブに見える要素が実は長所、強みとして活かせる特徴でもあるのです。
③期間が決まっている仕事
HSPは何事も真面目で一生懸命に取り組もうとします。時にそれがプレッシャーになることも。アルバイトも「一度始めたからにはずっと続けなくては」と思うと、それが負担になってしまいます。
その点、期間が決まっていれば「ここまで頑張ればいいんだ」とゴールが見える分、自分の心に余裕ができます。
万が一、合わないなと感じて辞めるといいづらい場合でも、期間が決まっていればそこに向けて自分なりに調整もしやすいでしょう。
その点では、短期間のアルバイトもおすすめです。日雇い派遣やイベントのお手伝い、オープニングスタッフなどがそれにあたります。
④自分のペースでできる仕事
HSPは人の多い環境だと周りが気になり集中できなかったり、ストレスを感じる傾向にあります。
例えば、自分だけの空間で集中して作業ができる、決められた仕事を決められた時間内で完結するなど、他の人に気を遣うことなく仕事ができる環境がポイントです。
自分に合った環境を見つけられると、HSPの才能を発揮しやすくなります。
⑤求められる仕事内容が複雑でないもの
HSPは1つの物事をじっくり深く考える気質をもっています。そのため、複数の仕事を同時にこなしていくマルチタスクは、HSPにはあまり向いていません。
一度に複数のことをふられてしまうと、情報過多になり何から手をつければいいかわからなくなりパニックになりがちです。
しかし、頭の中はパニックに陥っていながらも見た目に現れず冷静に対処しているように見えるので、大変な状況に気づいてもらえず1人で問題を抱え込んでしまいがちです。
≫HSP「あるある」で自分の取扱い方を理解して生きづらさをなくそう!
⑥職場の雰囲気が合っている
敏感で無意識に人に気をつかうHSPにとって職場の雰囲気はとても大切。
接客など人と関わることが多い仕事でも、職場の雰囲気が自分に合っていれば長く働くことができます。
人間関係がギスギスしていたり、常に騒々しかったり、慌しかったりする雰囲気の職場は、HSPにはあまり向いていないでしょう。
⑦趣味や得意なこと・夢に近い仕事
自分の夢や憧れの仕事、好きなことや得意なことは頑張れるもの。また、「ありがとう」といわれたり、人に役に立っている実感が得られることは人の気持ちに共感しやすいHSPにとって大切なことです。
自分の興味関心のあること、好きなことや夢・憧れに少しでも触れている仕事なら、モチベーションが保たれ、長く働きやすいでしょう。
HSPに向いているアルバイトの見つけ方と注意点
今はアルバイトを見つける方法はいろいろあります。
- 求人誌
- 求人サイト
- ハローワーク
- フリーペーパー
- アルバイト専用アプリ
- SNSを通じた求人・応募
- 働きたい職場の公式サイトからの応募
ハローワークに実際に足を運ぶ必要もなく、ネットで検索して見つけることもできます。
「アルバイト 単発」とキーワードを入れれば、短期間や1日限りのアルバイトを探すこともできます。
「長期で働くのは不安」「試しにどんな仕事か体験してみたい」という方は、短い期間で試すところから始めてみるのもよいのではないでしょうか。
他にも、SNSでも「アルバイト 募集」で検索するとヒットします。
このように、アルバイトを見つける方法はたくさんありますが、アルバイト選びで失敗しないための注意点は次の点です。
- 実際に職場を見て雰囲気を確認すること
- 働きやすい(通いやすい)立地であること
- 息抜きできる時間・周辺環境かチェックすること
- 慌しい環境(ノルマ・マルチタスク)は避ける
前述した向いているアルバイトのポイントと重なる点もありますが、HSPは人や環境に影響される敏感な気質。そのため職場の雰囲気や環境、人との関わり方が1つの目安になります。
五感が鋭く敏感なHSPですが、光が得意じゃないのか、大きな音が苦手なのか、あるいは全く人と接しない環境だと逆につらくなるのか、などHSPといっても人それぞれなのです。
そして、意外と見落としがちなのがアルバイト先の「立地」。
家から近い場所なら通勤のストレスもなく、万が一体調が悪くなってもすぐに帰れるという安心感があります。
一方で、自宅から遠い、電車の乗り換えが多いなどはアルバイトをする以前に「通うこと」そのものが次第に面倒に感じてしまうことも。
また、人間関係は働く環境の9割を占めると言っても過言ではありません。人間関係のストレスを「0」にするのはなかなか難しいかもしれませんが、自分である程度事前に調べることはできます。アルバイト先の候補が決まったら、ぜひ下見に行ってみましょう。
HSPに向いているおすすめアルバイト10選
ここまでHSPに向いているアルバイトのポイントや見つけ方・注意点をお伝えしてきました。では、具体的にどのようなアルバイトがあるのでしょうか。
おすすめのアルバイト10選とその理由を簡単にご紹介します。
①家庭教師 | 子どもに勉強を教えるので基本的に静かな環境で働けます。
ペースも週1回~など稼働頻度も高くなく負担も少ないでしょう。受験対策だと責任がやや重くなってしまうので、日頃の学校の勉強を補強したいという子どもを教えるのがおすすめ。 |
②事務・データ入力 | オフィスで行う事務作業。資料をパソコンに打ち込むデータ入力作業なので接客の必要もなく、騒音などの心配もありません。
ただし、始まってみないと職場の人間関係がわからないという不安も。職場の下見ができると安心なので、可能であれば交渉してみましょう。 コミュニケーションが苦手でなければタイピングが早い人にはおすすめです。 |
③書店員 | 本が好きなHSPさんにおすすめです。静かな環境で落ち着いて働けるので、音に敏感なHSPさんにも向いています。
接客も多くなく、本の場所さえ覚えればとても働きやすいアルバイトです。 |
④フードデリバリー | 飲食店から料理を受け取り、依頼人に届ける仕事。人との接点が少なく必要最低限の会話だけで完結するので、人が刺激になるHSPには向いています。 |
⑤飲食店の厨房 | 飲食店のホールだと接客に伴うストレスもありますが、厨房であれば調理や皿洗いが中心。黙々と与えられた仕事に取り組めます。
職場の人間関係が課題ですが、事前に下見をして職場の雰囲気を知るなどしておくとよいでしょう。 |
⑥Webライター | Web上にある記事を執筆する仕事。パソコンさえあれば場所を限定されることもなく、自由に仕事ができるので人間関係のストレスも少なくおすすめです。
最近では本業の傍ら副業として始める人も多く、誰でもすぐに始められることから人気上昇中です。 |
⑦動画編集 | YouTubeやPR動画、広告動画制作の仕事。YouTubeをはじめとした動画市場が大きくなっている今、動画編集者は需要の高い仕事のひとつ。
簡単な編集作業なら学生や主婦でもでき、フリーランスとして大きく稼げる可能性もあります。 |
⑧雑貨屋さん | レジでの会計が主な仕事でお客様との接点も少なめ。
商品をきれいに並べたり、お客様が来店しやすい環境を整える仕事が好きな人に向いています。 |
⑨警備員 | 「その場にいる」あるいは「決まった時間に施設内を巡回する」ことが仕事になる警備員は、接客もなく静かに取り組めます。
ただし、夜間の警備は一人で対応するケースも多く「怖い・淋しい・暇すぎる」などが懸念点です。 |
⑩ホテルの清掃員 | 持ち場を一人で担当するホテルの清掃は、接客の必要もなく、目の前の仕事に黙々と集中して取り組めます。
細かいところまで気配りのできるHSPに向いている仕事のひとつです。 |
大学生であれば、家庭教師やフードデリバリーなど授業に負担のかからない範囲でのアルバイトがおすすめです。
高校生であれば、学校が終わってからの限られた時間でのアルバイトになるので、飲食店の厨房や技術を身につけて自宅で動画編集の仕事をするケースもみられます。
≫HSPに向いている仕事・向いていない仕事は?特徴や選び方を解説【適職探し】
HSPがアルバイトで失敗しないための3つのポイント
無意識のうちに人に気を遣ってしまって、なかなか本音が伝えられない傾向のHSP。そんなHSPがアルバイトで失敗しないために心がけておきたいことを3つご紹介します。
①シフトの申告は控えめに
- 時間や日時が決まっていると息苦しさを感じる
- 他の人に迷惑をかけてしまうと思うと体調が悪くても言い出せない
- 責任感が強いためシフト通りに出勤しなくてはと思い込んでしまう
このようなHSP特有の気質から自分を追い込んでしまいがちです。
しっかり働きたい気持ちはあっても、自分の疲れやすさや体調を考慮して、少し控えめに申告するくらいがちょうどよいでしょう。
少しゆとりができてきたら、日程を増やしてみるなどを段階を踏んでいきましょう。
②ひとりになれる場所・信頼できる相手を見つける
慣れないうちは気持ちが張り詰めていて疲れやすいものです。休憩時間に落ち着ける場所だったり、少し一人になってホッとできる時間をみつけておくとよいでしょう。
近くに公園や神社など、自然が多く、騒音の少ない場所があればなおいいですね。
また、アルバイト先の人間関係でも「この人なら安心して頼れる」と思える人を見つけておくのも大事です。安心できる仲間の存在は、ひとりになれる場所と同じくらい大切な居場所になります。
③辞めたいときは無理に続けない
何でも真面目に取り組むHSPは「仕事を辞めるなんて考えたらダメだ」と自分を責める傾向にあります。
もちろん、責任感は大切ですがアルバイトは正社員とは違い「合わない」という理由で辞めても問題ありません。何でも真面目に頑張るのはHSPの素敵な長所ですが、心が苦しくなって生きづらくなってしまっては本末転倒。
「辞めたい」と感じたときには、無理に続ける必要はないんだと気楽に構えるくらいでちょうどよいでしょう。
特に人間関係がストレスになっている場合は、無理をせず気持ちを切り替えて、早めに次のアルバイトを探していきましょう。
まとめ:HSPに向いているバイトを見つけるコツはHSPの気質を理解すること!
HSPはその気質から「向いているアルバイトがなかなか見つからない」「アルバイトが続かない」という悩みを抱えがちです。
しかし、今回ご紹介したように自分に合ったアルバイトを見つけるためには、まずHSPの気質をしっかり知ることが大切です。そして気質に合った対策をする、向いてること・向いてないことを理解する、事前に準備するなどで自分らしく働ける職種が見つかります。
アルバイトのいいところは、様々な職種に気軽にチャレンジできること。
アルバイトの種類はたくさんあります。ぜひ自分にあったアルバイトを見つけて楽しく働きましょう!